社長日記【自己中心的利他】
―自己中心的利他とは?―
Egocentric altruism
こちらの日記の読者様は「自己中心的利他」という言葉をご存知でしょうか?
私はこの言葉を4,5年前に、ある方の講演を聞いて知りました。
今まで私の人生は自己中心的な人生を35年、自己犠牲的な人生(純粋な利他)を5年と過ごしましたが、両方とも「幸せ」にはなることが出来ず、目指している姿とは違いました。
一般的に「自己中心的な人」と「利他的な人」というように2つの単語は相反するものとして語られていることが多く、どちらが良いかと考えると行動に移せなくなってしまいます。
「利他の心」がいいとわかっても、一般の人が自分を犠牲にしてまで相手のために活動をするのはとても難しいのではないのでしょうか?
「利他の心を持ちなさい、欲を持つことはやめましょう」と言われてしまうと、どうしても【はい】となることが出来ず、結果的には一番大切な実践が伴わなくなってしまいます。[o1] 今回は「自己中心的利他」という考えを知っていただき、少しでも行動へのハードルを下げていただきたいと思いこの内容を書かせていただきます。
―自己満足な仕事―
Self-satisfying work
この考えでお役に立つためには、まず自分自身のことを理解しなくてはなりません。
仕事をする上でお客様と対話をすることや、社内でコミュニケーションをとることも多くありますが、相手の話を聞くことや対話をする前に、まずは自分自身を内面までしっかりと把握し受け止めることができないと「良い仕事」をすることはできません。
「良い仕事」をするためには、世の中や外部に対して楽しいことや楽しい仕事を求めるのではなく、自分自身が世の中や仕事を楽しむ姿勢を取っていくことが大切です。「自分」を基軸に心地いい選択をし、世界を広げて人生のメニューを増やす。その中で自分の気持ちや性格、考えと会社の理念方針が合っているかを見極め行動することで、働く会社での価値を高め、関係者に大きな価値を提供することができます。
弊社の場合は「役に立って喜んでいただいた結果としてお金を頂く」ことを方針としているので、「役に立つ」を飛ばして利益だけを追求することは、本人の承認欲求をみたすだけの自己満足になってしまいます。
会社の理念方針を無視した行動でどんなに大きな利益を会社にもたらしていても、結局それは自己満足の世界であり、会社としても求めていない行為なのです。
―やりたいから「やる」―
I want to do it, so I'll do it
自分自身と向き合い、どのような仕事をしていきたいかがわかると、次はどのように「成果」を出していくかです。
皆様が子供の頃『両親に褒められたいからお手伝いをする』『お友達に“ありがとう”と言われたいからおもちゃを貸す』『先生に“良くできたね”と言われたいから勉強を頑張る』といった経験はないでしょうか?
子供の時は、シンプルで素直な気持ちから行動に移せていたかと思います。
人間の本質として「褒められたい、認められたい、役に立ちたい」という気持ちは必ずあるのです。
行動自体は自分が嬉しくなるからやっているので、ある意味自己満足の世界ですが、自分の行動が褒められる⇒嬉しくなる⇒もっと褒めてもらえることを考え行動する、ということを繰り返すことでいつの間にか誰かの役立っているというのが『自己中心的利他』です。
―成功と成長―
Success and growth
やりたいからやる、となると誰もやりたがらない仕事はどう考えればいいのか、についてもお話させていただきます。
私は毎朝行っている環境整備の中で、トイレ掃除をずっと続けています。
毎日トイレ掃除をすることは「目的」を達成するための手段の1つだったので続けましたが、目的がないと苦痛に感じると思います。
そのため、やり始めた当初は正直、「辛い」と少し思ったことはあります。しかし「自分がやりたいからやっているんだ」と自分自身に言い聞かせ、その先にお役立ちがあることを信じ続けました。
結果として自分を信じる自信や習慣にすることの実践につながり、成功と成長のきっかけをつかむことができました。
世の中には成功と成長しかありません。どんな事を始めても「失敗」はないのです。
“○○という結果になった”という事実はありますが、幸せになるための通過点であり、失敗と決めるのは自分自身です。
成功や成長するために魔法は無いので、自己中心的利他になるようなことを1つでも【集中+徹底】することが有効だと思います。
―信頼と魅力の貯金―
Savings of trust and charm
自分の好きなことややりたいことをやると、自然と「対価」は求めなくなります。
1つ1つの行動に「人を幸せにしたい」という気持ちもありますが、それよりも「自分が幸せになりたい」という気持ちが強いのだと思います。
自分がやりたいことをやるため、対価や見返りは無くても満足しますし、幸せになります。さらにその行為が「相手のため」になると、より幸福度は上がります。
人間は無欲になることはできません。「褒められたい」といった見返りの欲があることを認め、自身でコントロールをしていくことが自分らしさにつながります。
同じことの繰り返しになってしまいますが、相手に喜んでもらいたい、感動してもらいたいと考え行動し、喜ばれ、感動していただけたら万々歳。やりたいことをやっているので、もしも相手から反応が無くても怒りや悲しみは生まれません。
相手を想ってとった行動は「信頼と魅力の貯金」となります。すぐに反応が返ってこなくても、自分が必要になったときに必ず引き出されます。
まずは自分を信じて、幸せになるために突き進んでみるのがおすすめです!